【検証】USPC社のブルーシールまとめ

2010年になってから早くも6年が経ちますが、ネットでもマジックの集まりでも国内外のオークションでも「ブルーシール」という言葉をよく聞くようになりました。

ブルーシール自体は確かに比較的高品質だしちょっと希少価値もあるのですが、もうこれがなぜか呪詛のように「ブルーシールだからこの値段なんだよ」と連呼され高値がつく、というちょっとよくわかんない流れができているので、普段全然更新していないtumblrでこっそりまとめた記事をこのブログに転載したいと思います。

1. ブルーシールとは何か

まず、そもそもブルーシールとは何か。簡単で、シールが青いデックのことです。

2009年ごろに、USPC社は工場をオハイオ州からケンタッキー州に移転しました。それまでデックは青色と赤色のシールが使われていたのですが、工場移転を機に黒色に統一されました。

ケンタッキー州に移転後、生産に慣れていない等の理由からクオリティーの低下が話題になりました(そういえばバイシクルは中国で作られている説とかありましたね。)これが原因で、2009年以前の青シールをブルーシールと呼びはじめ、結果ブルーシール=高品質という流れができました。ちなみに英語でもBlue Sealと呼びます。

2009年以前のデックですので、百貨店ではもう手に入らないでしょう。Beeなどバイシクル以外だとまだ入手できます。在庫のあるマジックショップでは値上がりしています。

オハイオ時代のケースがケンタッキーで使われたデックも存在します。下の写真を見て下さい。ケースにOHIOと書いてあるのにシールは黒、エースはRなので2012年製です。なのでまずはシールを見ましょう。

2. ブルーシールの定義

ブルーシールは2009年頃以前だということはわかりました。では、いつからのものをブルーシールと呼べばいいのでしょうか。

この辺は特に定義が無いようなので、この記事の中ではトランプ類税廃止後の1965年を元年とします。

実は、ブルーシールにも種類があるのです。

3. ブルーシールの種類

A. 初期モデル(USPC-STM)
1965年のトランプ類税廃止後、切手のようなこの青色のシールが使われるようになりました。これは1965年から1976年まで使われていて、キリトリ線が横についていることからPerfolated Sealと呼ばれます。Jerry’s Nuggetはこのシールです。なぜかはわかりませんが、USPC-STMという名前で呼ばれています。

非常にもろく、簡単に破ることができ、ノリも完全に乾いて剥がれることも多いです。一番古いタイプのブルーシールなので、ブルーシールの中でも上玉の部類に入ります。開封済みであれば簡単に見つかります。

この時代のものは、外見のセロファンも経年劣化でもろくなっており、結構保管に気を使います。ちなみにフラップに「808」と「POKER」どちらかが書かれていて、後期はすべてPOKERになっています。なんでかは知りません…。あと箱の底にはバーコードがまだありません。

B. 現行モデル①(USPC-STK)
1977年以降は、見慣れたこのタイプにシールになります。Square Sealなどと呼ばれています。名前はUSPC-STK。昔のUSPCらしい、濃い青です。

この初期バージョンは非常に印刷が鮮明で、USPC-STMと同じように中央から少しズレたところに貼られており、マーキングのためシール位置が印刷されておりません。また、この頃はセロファンのテープが白色なのも特徴的です。バーコードが使用されるようになりました(一部デックにはバーコードが使われていません。)

この頃からシュリンクのきつさが見直され、かなり改善しました。おかげで状態のいいデックも多くあります。

 

C. 現行モデル②(USPC-STK)
印刷が不鮮明で、周りの余白が透けているブルーシールです。シール位置のマーキングは無くなりました。Instagramでよく見るブルーシールはだいたいコレです。シールが少し頑丈でノリが強いので、手で破ると少し汚く見えます。

このデックは1980年後期から1990年初期のものなので、この時期特有のものなのかもしれませんが、推測の域は出ていません。

 

D. 現行モデル③(USPC-STK)
2000年代に入ってからはこのモデルが多いようで、シールがフラップの中央に貼られているのが特徴です。広告カードはカレンダーや数独が入っています。

4. ブルーシールの特徴①:エンボスの違い

表面のフィニッシュに使われている薬品が年代によって異なるという説がマニアの間ではよく言われていますが、オフィシャルの回答は特に無いようです。あとコットンローラーやデボス加工に関してもオフィシャルの回答はありません。

しかしエンボスの違いに関しては目視できます。

A. 初期モデル(T=1974年製)
全体的にばらつきのあるエンボスがかかっています。これが独特の手触りを生んでいたと考えてもいいかもしれません。

B. 現行モデル①(C=1981年製)
この頃から表と裏のエンボスが異なってきたようです。表はタテにエンボスが入っているため、汚れがタテにつく特徴があります。エンボスが規則正しく並んでいます。

 

C. 現行モデル②③(A=2000年製)
エンボスの精度が上がり、しっかりと目視できます。

D. 番外編:黒シールバイシクル(3212-R=2012年8月製)
エンボスの規則性も上がり、すべりに関しては文句ないでしょう。

5. ブルーシールの特徴②:カードが薄い

1990年頃まではカードが非常に薄く作られていました。これはバイシクルに限らず、BeeデックやUSPC製輸出デックにもみられる傾向でした(日本だと「エルムデック」が有名です。)なぜここまで薄くなっているのかは不明ですが、1990年後期より今のバイシクルと同じ厚みに変わります。

ちなみに、1965年以前のバイシクルは今と変わらない厚さですので、「オールドデックだから薄い」というわけではありません。1970年代に使われた紙が総じて薄かった、と考えるのが妥当でしょう。

6. ブルーシールの特徴③:ロングフラップ

 

USPC社はケースの構造を度々変えてきていましたが、1990年後期から2000年にかけて現行モデルになりました。それ以前はロングフラップといわれている、フタ部分(フラップ)の長いケースが採用されていました。

フラップの長さがフタの役割を果すため、フラップの折り目部分に切れ込みがありません。よって、ながく使っていてもケースが裂けることがありません。一度ロングフラップを触ってしまうと、もう今のバイシクルには戻れません。

2000年頃からこのロングフラップは今の短いフラップに変更となっておりますので、近年のブルーシールにはロングフラップでないものも存在します。

/////

ざっと、ブルーシールについてまとめてみました。ブルーシールと一言にいっても種類があって、それぞれ特徴があるのです。ヤフオクとかで落札するときの参考になればなぁと思います。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です